第 6 号
19
p
-- 話題 --
犬山市天才チンパンジー近く開錠実験
 

 人工言語の習得に取り組む"天才"チンパンジー「アイ」らが愛知県犬山市の京大霊長類研究所(野沢謙所長)を脱走した事件で,同研究所は6日,"主犯"とみられるアイが実際に錠前を開けることができるのかを試すための実験を,近く行うと発表した。
 脱走したチンパンジーとオランウータン計3匹のうちアイは脱走後,間もなく屋外に通じるキーをくわえているのが見つかっている。アイらの訓練を担当している松沢啓郎同研究所助教授によると,アイは図形文字の「錠前」「キー」も学習しており,これまで隠し持っていたキーを錠前に差し込もうとしていたことが,2度ほどあったという。この未遂事件も,詳しい事情はわかっておらず,アイに開錠能力があるかどうか疑問視する声も出ている。
 アイたちは体調は元に戻っているものの,精神的にまだ不安定で少し怖がっている状態であるため,ある程度落ち着いてから実験をすることになりそうだ。

(1989年10月7日 朝日新聞)